構図は京正阿弥に見られるものによく似ており、その一方で雅さより素朴さが勝るので、写し物と考えられます。
また無銘ということもあり、不明です。
大きく左右に透かされた中に、二匹の蝶と河骨(コウホネ)の花が透かされています。
コウホネは水草で、根茎が人の背骨の形に似ていて、それを川の骨に例えたことからその名前があります。
刀装具では「野ざらし」(人の頭蓋骨の図)に代表されるように、人の骨に関するものが描かれることも多く、その影響もあってかコウホネもよく描かれる植物です。
蝶は華やかだけれども一生は短く、コウホネは骨に通じる。一見華やかなように見えて、死生観を表す一枚です。
重さは標準的ですが、大きさはやや大きめです。長めの御刀におすすめです。
素材 |
鉄 |
重さ |
106g |
縦 |
83.5㎜ |
横 |
83.5㎜ |
耳厚 |
4.7㎜ |
切羽台厚 |
4.7㎜ |
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