海鼠(なまこ)がどこに、と思われるかもしれませんが、左右に透かされている部分が海鼠になっています。「豫刕住」はよく使われる漢字に直すと「予州住」、伊予国(現在の愛媛県)にあたります。
正阿弥派の献上鍔が京土産として持ち込まれたのが伊予正阿弥派の起こりと言われます。時期は江戸幕府が出来たころ、藩のお抱え金工ではなかったものの、江戸中期頃には象嵌を施した鍔でも名を馳せていました。
この鍔には象嵌はありませんが、よく見ると鍔の耳をぐるりと囲むように象嵌が施されていたような跡が見られます。
今もシンプルですっきりとした意匠ですが、往時はもっとモダンであったことがしのばれます。 重さは重すぎず、真剣だけでなく模擬刀に仕組むのも丁度良い重さです。
素材 |
鉄 |
重さ |
105g |
縦 |
79.5㎜ |
横 |
77.8㎜ |
耳厚 |
3.0㎜ |
切羽厚 |
3.8㎜ |
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