居合刀の選び方

居合道は刀の操法を学ぶものであり、日本刀(真剣)で稽古するのが本来の姿です。
多くは高段者になれば真剣を使用しますが、初心者から3、4段くらいまでの方は模擬刀(居合刀)を使用するのが一般的です。
安全性の面からいっても、模擬刀があることで居合道がより多くの方に愛好されることになったのは間違いありません。
模擬刀とはどういうものか、自分に合った選び方、安全な扱い方についてご説明します。

長さと重さの基準

居合刀を選ぶにあたって、第一に考えていただきたいのは「個々の条件にあった、目的にあった刀を選ぶ」ことです。参考にしたい条件は、「自分の身長、両端の指先から測った腕の長さ、性別、年齢、修練する団体、流派」です。 これらの条件によって選ぶ刀の長さ、重さなどが決まってきます。また、指導していただける先生、先輩のアドバイスも大切です。

実際に自分の体型に合った長さ、重さ、バランスのものを選ぶのは、居合道を始めたばかりの方には難しいことと思います。弊社では身長に対する刀の長さ、それに対応する重さを表にしておりますので、ぜひ参考にしてください。
これは長年居合用の模擬刀を製造販売し、居合をする方たちと対話を重ねてきた結果として導き出した平均値です。

 

身長に対する刀の長さ

男性身長(cm) 刀の長さ(1寸≒3.03cm) 女性身長(cm)
115~120 1尺8寸0分 ~ 1尺9寸0分 120~125
120~125 1尺9寸0分 ~ 1尺9寸5分 125~130
125~130 1尺9寸5分 ~ 2尺0寸0分 130~135
130~135 2尺0寸0分 ~ 2尺0寸5分 135~140
135~140 2尺0寸5分 ~ 2尺1寸0分 140~145
140~145 2尺1寸0分 ~ 2尺1寸5分 145~150
145~150 2尺1寸5分 ~ 2尺2寸0分 150~155
150~155 2尺2寸0分 ~ 2尺2寸5分 155~160
155~160 2尺2寸5分 ~ 2尺3寸0分 160~165
160~165 2尺3寸0分 ~ 2尺3寸5分 165~170
165~170 2尺3寸5分 ~ 2尺4寸0分 170~175
170~175 2尺4寸0分 ~ 2尺4寸5分 175~180
175~180 2尺4寸5分 ~ 2尺5寸0分 180~185
180~185 2尺5寸0分 ~ 2尺6寸5分
 

鞘を払って振る時の重さの目安

下記は、真鍮地の縁・頭・目貫と、重さ100gの鐔を使用し、柄の長さが規定寸法の場合の重さの目安です。

銀の金具を使用する場合や、柄を皮巻にする場合、奥伝の場合は、比重や工程の都合により重さが変わりますので、お問い合わせください。

刀身の長さ 厚口刀身(g) 薄口刀身(g) 細口刀身(g)
1尺8寸 ~ 1尺9寸 500~550g
2尺0寸 ~ 2尺2寸 570~620g
2尺2寸0分 700~720g
2尺2寸5分 800~840g 720~740g
2尺3寸0分 810~850g 740~760g
2尺3寸5分 820~870g 750~770g
2尺4寸0分 840~890g 760~780g
2尺4寸5分 880~940g 770~790g
2尺5寸0分 900~950g 780~800g
2尺5寸5分 920~970g 800~820g
2尺6寸0分 950~1000g
2尺6寸5分 960~1010g
 

また、身長から刀の長さを割り出す計算式(古山方式)があります。
身長 x 0.43 という計算式ですが、これはセンチ表示なので、尺に直すために30.3で割ります。
もちろん男性、女性によっても選ぶべき刀の長さ、重さは異なります。

例)身長170cmの男性の場合
170 x 0.43 ÷ 30.3 = 2.41(尺)
適当な長さは2尺4寸1分となります。
※女性の場合はこの長さから5分短くし、2尺3寸6分となります。

一般的に日本人は身長と腕を広げたときの長さが同じぐらいの方が多いですが、後者のほうが長い場合は、腕の長さを基準にして選ぶとよいでしょう。

流派によって選ぶ刀の長さが異なってくる理由は、納刀によるものです。例えば夢想神伝流は横納刀、無双直伝英信流は縦納刀であるため、一般的に夢想神伝流の場合は、5分から1寸ほど長い刀を使用します。
他に柄の長さ、太さ、刀身のバランスなどの選び方も大切な事柄です。手が大きい、手が小さい、力が強い、力が弱いといった、個人の条件に合う刀を選ぶことが大切です。

弊社で製造販売している居合刀のラインナップは、初伝、中伝、奥伝の3種類に大きく分かれ、奥伝には濃州作と真剣作があります。価格も3万円台から15万円台までの幅があります。

→ 居合刀のラインナップを見る

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