長州(長門)は日本における水墨山水画の大家、雪舟の出身地である備中と同じ山陽道にあたり、雪舟の存在が長州の鍔製作に与えた影響は少なくないと言われます。
この鍔に描かれているのも山水図であり、その流れを汲むものと考えられます。
銘のある祐信については長州の主要な鐔工の家の系図には見当たらず、系統が不明となる一人。詳細ももちろん不明です。
ただ、鍔に施された細工はとても精緻で、細かな部分まで描こうとする意志があります。それほど歳を重ねていない、若い鐔工であったと考えられます。
大きめで、やや重めの鍔になりますので、仕組むのであれば長めの御刀をおすすめします。
素材ほか |
鉄地撫格形 鋤出彫 |
重さ |
130g |
縦 |
83.4㎜ |
横 |
77.4㎜ |
耳厚 |
3.6㎜ |
切羽台厚 |
4.0㎜ |
鑑定書 |
日本美術刀剣保存協会 特別貴重小道具認定書 |
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