江戸時代中期に大流行した南蛮鍔。
元々は西洋の剣の鍔を模して造られていたものでしたが、次第に異国風の鍔が南蛮鍔と呼ばれるようになりました。
地域的なこともあり、肥前の長崎や平戸など、出島に近い地域で作られることが多かった南蛮鍔ですが、こちらの一枚は江戸肥後のもの。 江戸時代末期、幕末に肥後細川家のお抱え金工になった熊谷一派が、江戸四谷に住んでいたことから「江戸肥後」「四谷肥後」などとも呼ばれています。
本来の肥後は侘びの心がありますが、江戸肥後にはそれが強くは感じられないので、区別して語られることが多く、この一枚もまさにそんな一枚です。
表面に描かれるのは3人の人物。東南アジア風の衣装です。裏面には鳥と蝶。表裏どちらにも植物が大きく描かれています。
やや大きめで重め、また状態も悪くなく観賞用としてもお楽しみいただける状態ですので、仕組むのであれば観賞用の御刀におすすめの一枚です。
素材など |
鉄地布目象嵌 |
重さ |
143g |
縦 |
83.8㎜ |
横 |
77.2㎜ |
耳厚 |
4.0㎜ |
切羽台厚 |
4.0㎜ |
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